2015年3月13日金曜日

汚染水外洋流出9カ月“隠蔽”した東電「原因判明してから公表しようと」の危機的情報公開意識

東京電力福島第1原発の汚染水問題が再び“炎上”した。汚染水が排水路を通じて外洋(港湾外)に流出しているにもかかわらず、9カ月近く公表しなかった東電の体質に批判が集中。ろくに対応策を講じなかった国への不信も増幅している。東電は急場しのぎで外洋への流出防止策を打ち出したが、抜本的な解決とは言い難い。いつになったら安心できるのか、漁業者や周辺住民の怒りは収まらない。(原子力取材班) ひたすら謝る東電幹部  「今回は、避難されている住民や国民の皆様方に不信感をさらにもたれる状況になり、データの扱いや公表の仕方で、われわれに落ち度があったと考えている。今回は大変なご迷惑をかけて申し訳ありませんでした」  東電の原子力部門のトップ、姉川尚史常務は3月4日、原子力規制委員会の福島第1原発監視検討会で、ひたすら頭を下げ続けた。  汚染水の流出経路となったのは、1~4号機の原子炉建屋の西側を通る「K排水路」と呼ばれる水の通り道で、地下に埋まっている。2号機の建屋屋上には、事故時の放射性物質が降り積もっており、雨が降るたびに汚染された雨水が排水路を通じて外洋に流れ出していたとするデータを東電は2月末に公表した。

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