2009年9月11日金曜日

放射能と放射線の違い


放射能と放射線放射能と放射線の違い

放射能と放射線は違います

「放射線」は放出されるエネルギーのことです。放射線を出す能力を「放射能」、放射線を出す物を「放射性物質」と言います。
放射線を光とすると、放射線はホタルの光、放射性物質はホタル、放射能は光を出す能力に例えられます。また、「放射線漏れ」はホタルの光が虫かごから漏れること、「放射能漏れ」はホタルが虫かごから逃げ出すことに例えられます。

ベクレル、シーベルトなどの単位があります

放射能の強さはベクレル。放射線の量は(1)放射線のエネルギーがどれだけ物質に吸収されたか(吸収線量)はグレイ、(2)人体への影響はどの程度か(線量当量)はシーベルトが使われています。

放射能・放射線の単位

放射能

単位定義
ベクレル
(Bq)
1秒間に崩壊する原子数。毎秒1個の崩壊数を1Bqという。

放射線の量

種別単位定義
吸収線量グレイ(Gy)物質に吸収された放射線のエネルギーを計るための物理量。物質1kgあたり1ジュール(J)のエネルギー吸収があるとき1Gyという。
線量当量シーベルト(Sv)放射線が人体の組織に及ぼす効果・影響を定量的に扱うための尺度。グレイに放射線の種類、性質などに関係する修正係数を乗じたもの。

放射線の種類によって物質を通り抜ける力が異なります

放射線には、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、エックス線、中性子線などがあり、それぞれ物質を通り抜ける力(透過力)が異なります。

放射線の種類と透過力

アルファ線は紙、ベータ線はアルミニウムなどの薄い金属板、ガンマ線・エックス線は鉛や厚い鉄の板、中性子線は水やコンクリートで遮断することができます。
出典:資源エネルギー庁「原子力2008」
(「原子力・エネルギー」図面集2009)

放射能は時間とともに減少していきます

放射能には、時間の経過とともに減っていくという特徴があります。放射能の強さが、もとの半分になるまでの時間を半減期と言います。

放射能の減り方

それぞれの核種の半減期(例)は、ナトリウム24が15.0時間、ラドン222が3.8日、ヨウ素131が8.0日、コバルト60が5.3年、ストロンチウム90が28.8年、セシウム137が30年、ラジウム226が1,600年、プルトニウム239が24万年、ウラン238が45億年です。
出典:「原子力・エネルギー」図面集2009

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