2012年3月16日金曜日

JTが葉タバコ基準引き下げ 県内128戸と契約解除へ

JTが葉タバコ基準引き下げ 県内128戸と契約解除へ
 日本たばこ産業(JT)は16日、東京電力福島第1原発事故を受け、原料となる葉タバコについて放射性セシウムの自社基準値を4月から1キロ当たり500ベクレルから100ベクレルに引き下げると発表した。国が4月に見直す「一般食品」の暫定基準値を参考にして決めた。
 JTは基準値設定に伴い2012(平成24)年産葉タバコの売買契約を結んだ県内の494戸のうち、基準値を上回る可能性が高いとして128戸と売買契約を解除する方向で生産者と協議に入った。県たばこ耕作組合によると、対象になる128戸は田村、二本松、喜多方、川俣、郡山、三春の6市町の一部など。
 同組合は昨年、原発事故で県内全域の作付けを見送った。このためJTは他県の11年産葉タバコを分析、土壌検査の数値が1157ベクレル以上では基準値を上回る恐れがあると判断した。また、葉タバコの購入前や製造段階などで計4回の放射性物質検査を実施。購入前に基準値を上回った場合は買い取らない方針。
 渡辺実組合長は「生産者は作付けの再開で意気込んでいただけに、基準値を超えて買い取ってもらえなければ、耕作意欲の低下に歯止めがかからなくなってしまう」と危機感を募らせる。
(2012年3月17日 福島民友ニュース)

0 件のコメント:

コメントを投稿