2012年3月12日月曜日

燃料とウラン採掘 依存、強制移住

日本の読者の方々に
福島の原子力発電事故は、私たちにこの冊子を日本語に翻訳することを思い立たせました。
ここに記した数多くの数値やデータは、ドイツの原子力発電所に関するものですが、事実は
世界中どこでも同じです――原子力エネルギーは危険であり、非民主的で、高額で、不要
なものです。
 この小さな冊子が日本において、原子力に反対する市民運動に尐しでも力を
与え、支持するものであれば幸いです。
日本にお住まいの方で、地震に、津波に、そして原子力災害で悲惨な目に遭われたすべて
の方々に、私たちから心からのお見舞いを申し上げます。
自然災害による脅威は、この先も私たち人間が完全に管理することはできないでしょうが、
日本において原子力は私たち人間で終りにすることができます――この道を進まれ、幸運
を心から願っています!
みなさまのことを心から想って、
ウアズラ・スラーデク(Ursula Sladek)


EWS シェーナウ電力会社代表

#1~#11

燃料とウラン採掘

#1 依存

すべてのウランは輸入されなければならない。
ヨーロッパ全土では、チェコとルーマニアの鉱山においてのみ、尐量のウラン産出が行わ
れている。ドイツでは1991 年以降、実質的にウランは産出されておらず、フランスでは
2001 年から産出はない。
原子力による電力は、「自国産」のエネルギー源ではない。原発は資源の輸入と多国籍コ
ンツェルンへの依存度をますます強める――世界のウラン産出の3 分の2 は、4 つの巨大
鉱業会社の手中にある。
#2 強制移住
ウラン産出は数多くの人びとの生活基盤を破壊する。
世界のウラン資源の約70%は、いずれかの住民コミュニティがすでに居住しているエリア
に存在する。ウラン産出は農村を破壊し、牧草地や田畑を奪い、周辺の水源を汚染する。
ニジェール政府だけでも、2008 年に外国の投資機関に対して、広大な北部の土地にお
ける122 のウラン産出の採掘権を与えた――ここに住むトゥアレグ人のことなど考慮なしに。
数多くのウラン産出地域においては同じように、土地の強制徴収と移住を人びとに強要す


#2 強制移住


ウラン産出は数多くの人びとの生活基盤を破壊する。
世界のウラン資源の約70%は、いずれかの住民コミュニティがすでに居住しているエリア
に存在する。ウラン産出は農村を破壊し、牧草地や田畑を奪い、周辺の水源を汚染する。
ニジェール政府だけでも、2008 年に外国の投資機関に対して、広大な北部の土地にお
ける122 のウラン産出の採掘権を与えた――ここに住むトゥアレグ人のことなど考慮なしに。
数多くのウラン産出地域においては同じように、土地の強制徴収と移住を人びとに強要す
る。1996 年1 月26 日にインドのチャティコチャ村での事件のように――警察支援の下、採
掘を担当する企業のブルドーザーは、さらなるウラン採掘場所を確保するため、事前警告
なしで家屋や納屋、田畑を押しつぶした。

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