2012年3月5日月曜日

Bq/kgからBq/m2への変換方法について


ボランティアでのご回答、いつもありがとうございます。Bq/kgからBq/m2への変換を教えてください。ネットで拾った方法で計算していくと、東京でも大変怖い状況のように思えます。台東区のHPで、砂場土壌測定地がセシウム134、137合わせて530Bq/kgです。表層から5cmのところを採取したそうです。また、表層の値を知るには5cm下の土ならば5倍をかけると知りました。 (http://savechild.net/archives/575.html) 5/7の安全委員会の会見でBq/kgからBq/m2への換算を聞いたところ65倍との回答があったそうです。 (http://d.hatena.ne.jp/chamuchamu/20110526/1306407709) 530×5×65で172,250Bq/m2になり、チェルノブイリの第3区分(放射線管理エリア)と第2区分(保証付き任意移住エリア)の境目になってしまいます。チェルノブイリは表層での測定だったそうです。 (http://onodekita.sblo.jp/article/45459241.html) とりあえず都内は通常の生活で大丈夫です、とのことですが、この数値を見る限りかなり危険なように思えます。チェルノブイリの第3区分とは結局どのような状態になり、当時どのようなことが行われたのでしょうか。当時のソビエトよりも厳しい状態にあることに恐れを持っています。どうぞよろしくお願いいたします。
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まず、単位重量あたりの放射能濃度(Bq/kg)と単位面積あたりの放射能濃度(Bq/m2)の値を単純に換算することはできません。
ご質問では土壌における換算方法をお尋ねになられていると思われますので、土壌の密度を1.3 g/cm3と仮定し、土壌採取の深さを5 cmとした場合の換算方法を以下にお示しいたします。
土壌1kgに相当する体積は、体積(cm3)=1(kg)/1.3(g/ cm3)から、約769cm3と求めることができます。今回は、土壌採取の深さが5 cmですので、その面積は、体積を深さで除することにより、面積(cm2)=約769(cm3)/深さ5(cm)=約154 cm3 と求めることができます。よって、Bq/kgに相当する面積はBq/154cm2となり、これを単位面積あたりに直すと約65 Bq/m2となります。
台東区のHPに記載されている放射能濃度は、土壌採取の深さを5 cmとした場合の結果と思われますので、表層部分(土壌採取の深さ1cm)の放射能濃度は1/5になると考えられます。しかしながら、放射性セシウムは、クレイ(粘土)に固定される性質を持ち、現時点では地表から1cm程度の深さに留まっているとの報告もあり、実際の濃度は測定してみなければ分かりません。
ご質問の条件の場合、530Bq/kgに相当する単位面積当たりの放射能濃度は、530×約65 Bq/m2 =約34,450 Bq/m2 (約34 kBq/m2)となります。
この濃度は、チェルノブイリの汚染区域レベルの第4区域に相当するUnnamed Zone(37~185 kBq/m2)より低い濃度となります。
なお、第3区分に相当するPeriodic Control Zone(185~555 kBq/m2)は移住権利区ではなく、移住権利(及び義務)が発生したのはその上の区分 Permanent Control Zone (555Bq/m2~)からとなっておりました。以上より、少なくとも都内が当時のレベルよりも厳しい状態にあるとは考えられません。

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